2024.08.24ワールドキッチン・マレーシア編 ナシカンダールを作ってみよう

今回はマレーシア出身の石田ミミさんを講師に迎え、ナシカンダールの作り方を教えてもらいました。

☆日 時:2024年8月24日(土) 
     10:30-14:00
☆場 所:国際プラザ
    (刈谷市民交流センター2F)
☆講 師:石田 ミミさん(マレーシア出身)
     石田 純也さん         
☆参加者:日本人9名、アメリカ人2名、台湾人1名の計12名

ナシカンダールとは?

 ナシカンダールは、大皿にご飯を盛ってカレーをかけ、野菜、肉、魚など自分の好みの具材をのせて食べる料理です。マレーシアのペナン州が発祥ですが、現在ではマレーシア全土で食べることができます。今回のワールドキッチンでは、鶏肉、牛肉、野菜、ゆで卵を使ったナシカンダールを作りました。

 まず初めに、講師から4つのステップの調理方法について説明がありました。 
      ①ナシカンダール・ライス
      ②スパイシー・フライドチキン
      ③カレー 
      ④トッピング

   ステップに分けて調理する工程で、ナシカンダール・ライスも、スパイシー・フライドチキンも、そしてカレーも普段なじみのない食材やスパイスを用いて調理したことが、今回のワールドキッチンの醍醐味でした。特に、香り豊かで鮮やかな黄色に炊き上がったナシカンダール・ライスは、スパイシーなカレーとよく合い、参加者の食欲をそそったことでしょう。よくマリネされた骨付きのフライドチキンもカリっと香ばしく仕上がり、当初のチリパウダーの量を大幅に減らしたおかげで、辛さがあまり得意でない人でも食べられるちょうどよい辛さのカレーに仕上げたこともおいしく食べられたポイントだったかもしれません。

 4つのステップを経て出来あがったナシカンダールをみんなで大皿に盛り付け、楽しい試食会が始まりました。達成感と異国の食べものを味わいながら、講師のプレゼンテーションを見ました。クイズを交えてマレーシアの基礎的な知識、人種、宗教、食生活などの文化も学ぶことができ、参加者の興味は尽きません。たくさんの質問が飛び交う中、豊かなスパイスの香りと文化に触れて、さらに異国の地マレーシアへと思いを馳せたことでしょう。

 次のワールドキッチンも皆さんのご参加をお待ちしております。

2024.08.04やさしい日本語漫才講座 第1回

やさしい日本語漫才講座 第1回

日時:2024年8月4日(日)10:00~11:30
場所:市民交流センター5階 501実習室
講師:マヌー島岡さんと相方のシラさん
   漫才コンビ「フランポネ」(吉本興業所属)

【講師紹介】
 マヌー島岡さんは、相方の妻シラさん(スイス人)と英語やフランス語で漫才を披露する一方、全国各地の大学をはじめとする教育機関、社会福祉施設などで外国語による漫才を披露しています。また各種学校へ講師として出向き、外国人による日本語学習、日本人による外国語学習を促進するために外国語による漫才を教材に取り入れています。
目標は、『お笑いの力で社会と平和に貢献』すること。

【講座の様子】
 2024年8月4日(日)に行われた第1回「やさしい日本語漫才講座」には、飛び入り参加も加わって中国、ベトナム、イギリス、インドネシア、ネパール、ブラジル、アルゼンチン、日本など総勢21名が集まりました。マヌーさんの軽快なテンポでお話が進む中、何度も笑いが沸き起こる楽しい笑顔いっぱいの講座となりました。

 まずは最初のステップとして、漫才でよく見る自己紹介の部分をどう始めるのか、さらにはコンビ名をどのように決めるのか、マヌーさんの言う「印象に残るコンビ名」を考えました。例えば...
AとB:ど~も~! 
A:納豆が大好きな中国人の〇〇です。 
B:納豆が大嫌いな日本人の〇〇です。
AとB:コンビ名は「納豆ちゃん」です。
    よろしくお願いしま~す! 
といった具合に、それぞれおもしろおかしい印象的なコンビ名ができあがりました。

 次のステップでは、やさしい日本語を使って簡単な漫才を作る上で、いわゆるボケとツッコミとはなにかというレクチャーがあり、ツッコミ役が簡単な質問をして、ボケ役がまちがった答えを言い、それに対してツッコミ役が「それをいうなら〇〇でしょ」と突っ込んで終わる、このシンプルな組み立てが「漫才の基礎」だということを学びました。スタンドマイクを前にそれぞれのコンビが考えたこの基礎的な漫才を発表し、拍手や笑いが起きるなど、この講座で組んだ即席のコンビだと思えないほどのできばえでした。

 最後に総仕上げとしてこの基礎的な構成に加え、さらに輪をかけてもう一度突っ込んでまたボケるという構成をつけ足した漫才を作り、それを共通語ではなく関西弁に置き換えて練習しました。ハードルが少し上がったにもかかわらず、スタンドマイクを前に堂々と発表した漫才はすっかり漫才の形を成していて、どの参加者もこの一時間半の講座で漫才を作ることができた驚きと達成感を感じたようでした。

 また、日本語の聞きまちがいや言いまちがい、勘違いしたことを思い出し、アイデアを絞り出してネタを作ったことで、まちがいは決して失敗ではなく、このような形でみんなも自分も笑顔になれる、人を和ませることができるという気づきにもなったのかもしれません。

 今回に引き続き、第2回「やさしい日本語漫才講座」が10月6日(日)13:30~15:00に開催されます。場所は市民交流センター2階の201会議室です。今回参加した人も、お友達といっしょでも、一人で参加しても大歓迎です。頭を使って笑って、いろんな人と知り合えてやさしい日本語漫才で楽しく日本語を覚えませんか。お申し込みをお待ちしています。

2024.08.02ミササガ派遣市民団帰国

ミササガ派遣市民団が帰国しました!

2024年度ミササガ派遣市民団が、7月26日より姉妹都市ミササガ市(カナダ)を訪問、1週間の旅程を終え、8月2日に日本へ戻ってきました。

ミササガ市滞在中は、ホームステイでカナダの生活を体験しながら、各種行事に参加しました。

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7月27日のウェルカムパーティーでは、副市長、ホストファミリーを始め50-60名ほどのミササガ市民が参加し、市民団を歓迎してくれました。
市民団は会場でプレゼンテーションを行い、刈谷市の文化・教育・産業などを紹介しました。
また文化交流として盆踊りをレクチャー。ミササガ市民の方々も一緒に円になって踊り、踊り終えたときは会場全体が拍手と笑顔に包まれました。

市民団は、カリヤパークやナイアガラの滝、市庁舎の中にある美術館(入り口には刈谷市からの沢山の記念品が飾られています)などをホストとともに訪問し、カナダの文化や歴史、自然に触れました。

さよならパーティーの会場は、MFA会長の母国インドの料理が食べられるレストラン。ホストファミリー全員が、市民団に最後のおもてなしをしてくれました。会の終わりに、市民団は感謝の気持ちを込めて「友達になるために」の歌を披露しました。

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ミササガ市は多くの移民を受け入れている人口70万人の大都市で、多様な国のルーツを持つ人々が集まってきています。
市民団を受け入れてくれたホストファミリーにも、カナダ生まれの方だけでなく中国系やインド系など様々なバックグラウンドを持つ方々がいます。
市民団はホストと一週間の生活を共にし対話をする中で、移民のことや教育のことなどカナダという国がもつ多様性と寛容さを肌で感じてきました。

ホストファミリーは、それぞれの家庭のおもてなしの仕方でゲストを温かく迎えてくれ、どのメンバーも貴重な経験とかけがえのない思い出を持ち帰ることができたようです。


◆ミササガ市友好協会(MFA)のHPはコチラ

≪2024年度ミササガ派遣市民団≫
(敬称略)

▼団長...宮田孝裕(協会理事)
▼団員...飯海壮史、奥村利孝、駒村宜則、丹羽琴美、
    服部達彰、松並朋佳、山田輝子、山盛昌子
▼随行職員...眞野浩志(協会事務局)

 

2024.07.31クラシックギター演奏会 チェコからの贈り物 ~Music For You~

チェコからの贈り物 ~Music For You~

日時:2024年7月31日(水)【昼の部】14:00~15:00
              【夜の部】18:30~19:30

場所:刈谷市国際プラザ ラウンジ

共催:NPO一期一会

出演:クラシックギター演奏家 マルティン・クレヘナッチ氏
               ヤン・シダーク氏
               テレザ・ノスコヴァー氏 

司会:クレヘナッチ 夕湖 氏(NPO一期一会)

【昼の部】
昼のコンサートは、クラシックギター曲の定番ともいえる「禁じられた遊び」で始まりました。続いてトレモロ奏法が印象的な「アルハンブラの想い出」などを独奏で聴かせた後は、3人のギタリストが日本の曲を披露しました。「さくらさくら」「赤とんぼ」「月の砂漠」など、日本人の誰もが懐かしく感じる曲を、奥行きのある三重奏で演奏しました。

日本の曲の次はチェコ語の曲を披露しました。二重奏をバックに、子どもの頃から12年間チェコ民族音楽のグループに所属していたというテレザさんが、透き通った声で歌ってくれました。チェコ語の曲の中には「おお!牧場は緑」など、日本語でも歌詞がついて歌われている曲があり、テレザさんがチェコ語で歌った"Doudlebská polka" を、小学校で習ったというお子さんが「山のポルカ!」と日本語のタイトルを言い当ててくれました。

昼の部の最後はチェコのフォークダンスです。簡単なステップを教えてもらい、参加者全員で輪になってダンスを楽しみました。
 

【夜の部】
夜は少し趣きを変えて、落ち着いたクラシックコンサートをお届けしました。   

来場した皆さんはチェコのお菓子と飲みものを片手に、フランス~ドイツ~スペイン~アルゼンチンといった各国のギターの名曲を、ソロとデュエット演奏で楽しみました。

その後は日本の曲を三重奏で披露し、最後は「ふるさと」をギター演奏に合わせて会場の皆さんと合唱し、プログラムは終了しました。

国旗:チェコ共和国.gif

チェコは国の体制が常に激しく変化してきた歴史を持つ国家の一つですが、それでも音楽、芸術など文化の薫りは絶えることなくチェコの人々の間に息づいてきました。今回は、チェコから毎年夏に日本を訪れ、音楽を通した交流を続けるNPO一期一会のご協力で、このコンサートを開催することができました。刈谷市国際交流協会では、今後もこのように諸外国の文化を市民の皆さんに紹介していく予定です。

2024.07.202024年度 KIFAV日本語教室ボランティア入門講座[前期]

刈谷市国際交流協会では、地域での社会貢献に興味がある人やKIFAV日本語教室にボランティアとして参加したい人を対象に、「日本語教室ボランティア入門講座」を開催しています。今年度は以下の日程で行い、現在教室で活動中のボランティアが講師を務めました。

■日 時 :①7月20日(土) 16:30~19:15
      ②7月27日(土) 13:30~15:45
                  (全2回)

■場 所 :刈谷市民交流センター
      (国際プラザ・社会教育センター)

○講座内容
【1日目】
・教室活動紹介
・各曜日・各委員会の説明
・グループワーク
・KIFAのその他の日本語教室について
・スリーエスについて
・質疑応答
・教室クラスの紹介
・教室見学(19:00~)

【2日目】
・教室見学感想
・国語教育と日本語教室の違い、動詞・形容詞の呼称、教材(みんなの日本語)の紹介
・意見交換会
・質疑応答
・アンケート・ボランティア登録用紙記入

1日目は、KIFAV日本語支援グループがどんなところかを知ってもらうため、KIFAV日本語教室の沿革や日本語教室全体の概要、木・土・日それぞれの曜日の教室状況をお話しすることから始まりました。日本語支援グループは、日本語教室を通して外国人住民のみなさんに日本語コミュニケーション向上や実践の場を提供しており、関わっているボランティアは86名(講座前)です。
日本語支援グループのメンバーは、3つの委員会(学習委員会・活性化委員会・サポート委員会)のいずれかに所属して、日本語教室の円滑な運営のための活動もしています。
各曜日リーダーや各委員会のリーダーは、活動内容の他、自身がボランティアに参加したきっかけや、「ボランティアを続ける=ボランティア自身が楽しむ」ことが大事だという思いなども話し、参加者は熱心に耳を傾けていました。
グループワークでは、参加者が「どうしてこの講座に参加したのか」をグループで共有し、ボランティア参加の目的を明確にする時間を持ちました。その後、実際の日本語教室を見学し、どのようなクラスに分かれ、どんなふうに教えているのかを見て回り、1日目は終了しました。

2日目は、グループごとに1日目の日本語教室見学の感想を話し合うことからスタートです。「いろいろな年代の方がボランティアにいる」「学習者が皆さん熱心だった」「教える側も勉強が必要」「入門クラスは大変そう」など、様々な声が聞こえてきました。
日本語の文法や教室で使用する教材について紹介があったあと、各グループに先輩ボランティアが加わり意見交換をし、参加者の様々な質問に答え疑問を解消する時間を持ちました。

講座には16名が参加し、13名が日本語ボランティアとして登録しました。8月中に2回の新規登録者向けフォローアップ講座を受けた後、9月から教室活動への参加を予定しています。

日本語支援グループのボランティア登録者数は、今回の登録者を加えて99名になりました。学習者が増加傾向の中、新しいボランティアの方々が加わり、KIFAV日本語教室はますます活気づいています!

2024.06.22 KIFAV文化交流グループ イベント たなばた

愛知教育大学留学生に日本の文化を知ってもらうことを目的として、「たなばた」の交流会を実施しました。

○日 時:2024年6月22日(日)10:45~12:45

○場 所:国際プラザ
○参加者:24人 (愛教大留学生10人:インドネシア、ベトナム、中国、韓国など、KIFAボランティア14人)

ゆかた体験として留学生に浴衣を着付けし、日本の風物詩である夏のひとときを堪能してもらいました。
浴衣の着付けが終わった人から、たなばた飾りの体験として、短冊に願い事を書いてもらって用意した笹に飾りました。
その後は分担してそうめんとたなばたゼリーを調理し、日本伝統の食文化にもふれてもらいながら交流を楽しみました。

【ボランティアの感想】
調理を分担して行うことを楽しみながら、交流しました。今回のゲストさんたちは日本に来て間もない方が多かったので、食べる、飲む、着るという、どの実体験も新鮮に楽しんでいただけたように感じました。私たちもそうめん、ゼリーをゲストと一緒に作って一緒に食べるというのは新しい試みだったので、充実した良い時間を過ごすことができました。

2024.04.20 KIFA 親善ボランティア交流会

4月20日(土)、2024年度の総会・講演会終了後、国際プラザラウンジにてKIFA親善ボランティア交流会が開催されました。 当日は協会親善ボランティアに加え、はなそう にほんご日本語パートナー、スリーエスのメンバーの、計24名が参加しました。

ボランティア各グループから、前年度の活動と今年度の活動予定についての報告がありました。 各グループ、今年度も楽しい企画が満載で、今後の活動をお知らせできるのがとても楽しみです。

グループ報告の後は歓談タイムです。 普段あまり会うチャンスのない他グループの仲間たちと、お互いの活動について話したり、お菓子やお茶を片手に会話が弾みました。 
歓談中に行われたクイズ大会では、チーム対戦で大盛り上がり! 刈谷市の姉妹都市であるカナダミササガ市について、チームで話し合いながら、他チームと競い合いました。

一時間半という短い時間ではありましたが、今年のボランティア活動に向けて、お互いを知り、交流を深める機会となりました。

ボランティアに興味がある方、何か新しいことを始めたい方、刈谷市周辺に住む外国人の方と交流したい方、ぜひボランティアの活動イベントに参加してみませんか。 
お問い合わせをお待ちしております。

2024.04.202024年度 刈谷市国際交流協会総会を開催しました

2024年度 刈谷市国際交流協会総会を開催しました。日頃よりご支援いただいている会員の皆様、総会にご出席くださった会員の皆様に、あらためて感謝申し上げます。また総会後には、愛知淑徳大学名誉教授 榎田勝利氏による講演会も開催しました。


○日  時: 4月20日(土)午後2時~
○場  所: 社会教育センター ホール
     (刈谷市民交流センター4階)

総 会

1.会長挨拶
2.議  事
  ①2023年度刈谷市国際交流協会事業報告   
  ②2023年度刈谷市国際交流協会収入支出決算
    〔監 査 報 告〕  
  ③刈谷市国際交流協会会長選任
  ④刈谷市国際交流協会役員改選
  ⑤2024年度刈谷市国際交流協会事業計画
  ⑥2024年度刈谷市国際交流協会収入支出予算

講演会
 
講 師:榎田勝利氏(愛知淑徳大学名誉教授)
 演 題:~「私ができることは何か?」を考えることが
                  国際活動の第一歩~
      国際交流・国際協力・多文化共生とボランティア

 総会では、刈谷市国際交流協会会長交代が承認されました。2016年から4期8年に渡って務められた鈴木豊会長が任期満了をもって退任し、鈴木文三郎新会長が就任しました。新会長のもと、協会では引き続き刈谷市の国際交流・多文化共生の推進に努めていきますので、よろしくお願いいたします。

 総会終了後は、愛知淑徳大学名誉教授の榎田勝利氏より講演をしていただきました。榎田氏は、昨年度まで刈谷市国際化・多文化共生推進委員会 委員長を務められた方でもあります。
 講演会は、これまで行った数々の活動についてのお話しからスタートしました。カンボジアへ中古自転車と贈ったときの村人との交流、東日本大震災の支援活動をタイの学生たちと行ったこと、米国ワシントンDCに大学の学生を送りインターンシップに取り組むなど、国際交流の原点は人と人との関わりであることをお話しされました。榎田氏は、学生にボランティア活動などたくさんの経験をさせるそうです。それは、英語を使って何をしたいかを見つけてほしいからです。英語を学びたい学生はたくさんいます。しかし、英語は単に手段にすぎません。大切なのは英語を使って何をしたいかですが、学生にはまだそれが分かりません。何故わからないかというと、まだまだ経験が足りないからです。学生はボランティアを通してたくさんの経験をし、実践を通じて、したいこととできることは違うことに気づき、知識だけではなく知力を蓄え、自分が何のために英語を学ぶのか、英語を使って何がしたいのかを見つけていきます。そしてこういった実践を通して、国内外で起こる様々な出来事を他人事ではなく自分事としてとらえ、主体的に取り組めるようになっていくのです。
 講演の後半は、国際交流、多文化共生、外国人支援の違い、そして「私たちにできること」を語ってくださいました。日本の多文化共生はどちらかといえば、外国人支援に偏っていると榎田氏はいいます。今求められているのは、外国人をゲストとして扱うのではなく、地域社会の一員、地域づくりの担い手であるという認識であり、地域の外国人を単なる労働者として扱うのではなく、地域の活力源として、外国人の潜在力を十分に発揮する社会を作ることです。それはやがて、日本人を活性化することにもつながり、そこに『多文化パワー』が生まれるのです。
榎田氏は最後に、グローバル人材に必要な6つの必須条件で締めくくられました。
①自分の言葉ですべてを表現する力
②論理的に話す力
③「違い」を理解する力
④「自分」を語る力
⑤「そこそこ」の英語力
⑥互いを一人の人間として信頼・尊敬できる力


【講師プロフィール】 

愛知淑徳大学名誉教授
刈谷市国際化・多文化共生推進委員会委員長(~2023年度)
名古屋国際センター企画主幹・交流事業課長を経て、米国ポインツ・オブ・ライト財団(ジョージ・ブッシュ大統領が提唱し設立された財団)の客員研究員として、NPO,ボランティア活動および日米間の国際交流の実態調査・研究をする。帰国後、国際交流基金日米センターシニア・コーディネーターとして民間レベルの国際交流活動の推進に関わる。大学では、米国NPOインターンシッププログラムおよび東南アジア国際ボランティア活動を企画・実施し、大学生のグローバル人材育成に取り組む。

 [今まで関わってきた主な社会活動・ボランティア活動]
・冬季長野オリンピック組織委員会ボランティア推進会議アドバイザー
・国交のないカンボジアに市民の手で放置自転車をリサイクルし、保健婦さんに贈る運動
・国際識字年で「書き損じハガキを集めて国際協力を!」の運動を提唱・実施し、アジア、アフリカに学校を建設する
・愛・地球博ボランティアセンター理事長
・アジア車いす交流センター理事長
・全国一斉ボランティアデー(Make a Change Day)を提唱・実施する
・自治体国際交流総務大臣表彰審査委員会委員長代理
・愛知県多文化共生推進功労者表彰(愛知県知事賞)選考委員会委員長、他

2024.04.06英語俳句交流会

姉妹都市ミササガ市からのお客様 アナ・インさんをお迎えして、英語俳句の交流会を開催しました。
【英語俳句交流会】
〇日 時:2024年4月6日(土)10:00~12:00
〇場 所:国際プラザ ラウンジ
〇参加者:16人

2024年1月1日、ミササガ市は市制50周年を迎えました。今年1年間、ミササガ市内ではさまざまな記念行事が開催されています。
ミササガ市の初代桂冠詩人(Poet Laureate 2015-2017)で、オンタリオ州で広く詩人として活動するアナさんは、ミササガの50周年を祝うため、現在、詩や写真、絵など、ミササガの様々なストーリーを集めるプロジェクトを実施中です。このプロジェクトの一環で、40年以上姉妹都市交流を続ける刈谷市からもストーリーを集めるため、今回刈谷市を初訪問しました。
英語俳句交流会には、刈谷文化協会文学部会(俳句、川柳)の皆さんと、KIFAのボランティアの皆さんが参加しました。
はじめにアナさんから、ご自身の活動や英語俳句の紹介、作り方のコツなどのプレゼンテーションがありました。普段から学校や地域で詩を教えることが多いアナさんからは、「俳句には季節の言葉を入れるなどの従来のルールがありますが、あまり囚われることなく、今ここで起きていることを楽しみながら自由に俳句にしてみましょう」とメッセージがありました。
プレゼンの後は、英語俳句にチャレンジです。参加者それぞれが持ち寄った写真や日本語の俳句を元に、英語俳句にしてみました。単語の選び方や表現に迷う様子も見られましたが、全員が自分の作品を作り、みんなの前で発表することができました。
参加した皆さんからは、
・楽しく参加させていただきました。俳句が世界に広がっていくのは素晴らしいことです。
・写真や俳句をステップにすれば英語俳句に一歩近づくことができ、外国の人にも俳句を理解してもらえると思った。
・初めての英語俳句を楽しむことができました。
などの感想がありました。
50th-Anniversary-Identifier-2.png
今回の交流会で作った俳句は、後日アナさんのミササガ50周年記念プロジェクトに掲載される予定です。
Friendship of Twin Cities (Mississauga, Canada & Kariya, Japan)
ミササガ市50周年記念ページ
Mississauga 50th Anniversary

俳句プロジェクトチラシ.png

2024.02.10KIFAV文化交流グループ イベント おこしもの

刈谷市に住む外国人住民に日本の文化を知ってもらうことを目的として、「おこしもの」の交流会を実施しました。

○日 時:2024年2月10日(土)10:00~12:30
○場 所:国際プラザ
○参加者:18人 (アメリカ、フィリピン、ベトナム、台湾、KIFAボランティア10人)

愛知県三河地域にて、ひなまつりに食べる伝統的な食べ物「おこしもの」を紹介しました。会場には雛人形を飾り、ゲストの皆さんをお迎えしました。
イベントはおこしものの生地作りからスタート。
最初に米粉を熱湯で練り、耳たぶ位の柔らかさになるまでこねました。
次に3色の色粉を付けた小さな球を作って、木型に入れ、その上からベースとなる白色の生地を入れて各々で成形しました。
カラフルで形もいろいろな生地が出来上がった後は、オーブンで蒸し焼きをして、おこしものの完成。
砂糖醤油でみたらし団子の様に味付けして、皆で試食しながら交流しました。

【ボランティアの感想】
今回のイベント参加者は留学生だけでなく、外国にルーツのある刈谷市民の皆さんを迎え、地元に伝わる伝統的な食べ物を作り上げるという目的で開催しました。ゲストの皆さんに楽しんでもらえるか不安もありましたが、会話も弾み、笑顔がいっぱいでした。
試食タイムの「美味しい」という声を聞いて嬉しくなりました。