2022.10.23交通安全教室~正しい自転車の乗り方~

刈谷警察署と交通安全協会刈谷支部の方をお招きし、外国人住民向けに『交通安全教室』を開催しました。

☆日時 2022年10月23日(日) 11時30分~12時(日本語教室終了後)
☆場所 国際プラザ
☆講師 刈谷警察署・交通安全協会刈谷支部 

今回のテーマは「正しい自転車の乗り方」。自転車に乗るときに守りたいことやルールなどを説明していただきました。教室には20名を超える方が参加しました。

前半は、自転車の乗り方と乗れる場所についての説明でした。「5つの左」とは? 自転車は車道と歩道どっちを走ればいいの? 自転車で歩道を走るときは右左どっち側を走る? といった、知っているようで知らないこと、理解しにくいことを、自転車での実演を交え、絵や図も用いて分かりやすくお話がありました。

後半は、禁止されていることや罰則についてのお話でした。傘さし運転はいいの? ヘッドフォンを聴きながらの運転は? 二人乗り、並走、手放し、飲酒など、安全のために禁止されていることと違反した場合の罰金科料について、勉強することができました。罰金科料の金額には、参加者から驚きの声が上がっていました。また、愛知県では子供だけでなく大人もヘルメット着用が推奨されており、ヘルメットのかぶり方についても説明がありました。

教室の最後には「自転車から降りて歩くときはどうなりますか?」「保険は入った方がいいですか?」など、参加者からいくつか質問がありました。教室終了後は「楽しかった」「とても勉強になった」などの感想の声をいただきました。

今回の教室では、交通安全に対する知識と意識を高めるきっかけづくりをすることができました。今後もこういった教室を開催し、様々なことを分かりやすく伝えていきます!

2022.09.172022年度前期 KIFAV日本語教室ボランティア入門講座

刈谷市国際交流協会では、地域での社会貢献に興味がある人やKIFAV日本語教室にボランティアとして参加したい人を対象に、「日本語教室ボランティア入門講座」を年2回開催しています。講師は現在教室で活動中のボランティアが務めています。

1日目 9月10日(土)16:30~18:30
2日目 9月17日(土)13:30~15:30

○講座内容
1日目:
刈谷市国際交流協会及び親善ボランティアについての紹介
日本語教室全体および各曜日の教室活動紹介
ワークショップ(日本語教室について考える)
初期日本語教室について
スリーエス紹介
教室見学

2日目:
教科書・教材の説明
ワークショップ(活動中のボランティアとの意見交換会)
質疑応答など

2日目には先輩ボランティアさんから各曜日の教室の様子や教え方について直接お話を聴くことが出来ました。日本語の教え方については、まだ不安に感じている人が多いので、入門講座修了後にボランティア登録者に向けてフォローアップ講座を行います。新しいボランティアの皆さんは10月から教室活動に参加する予定です。
KIFAV日本語支援ボランティアに登録するには、この講座を受けていただくことが条件となります。次回入門講座は2023年2月ごろ開催予定です。

2022.07.17KIFAV文化交流グループ 異文化交流会「自分で浴衣を着てみよう」

愛知教育大学留学生との異文化交流会を、3年ぶりに実施しました。

異文化交流会「自分で浴衣を着てみよう」

○日 時:2022年7月17日(日)13:30~15:30
○場 所:愛知教育大学 国際教育棟3階 和ダイニング
○参加者:25人(留学生10人‥中国、インドネシア、カンボジアなど、大学職員1人、ボランティア14人)

ボランティアがデモンストレーションで浴衣の着方を見せた後、留学生の皆さんがボランティアのサポートを受けながら、自分で浴衣を着てみました。
浴衣、帯をたたみ風呂敷に包むという日本の文化も体験してもらいました。また、短い時間ではありましたが国の挨拶、好きな事、交流会の感想など交流カード(質問カード)などを使い交流しました。

【ボランティアの感想】

 ボランティアにとっては3年ぶりの、私にとっては初めての交流活動でした。私は普段浴衣に馴染みがないため、ボランティアの勉強会を通じて、綺麗な浴衣の着方や帯の結び方、畳み方などを学ぶことができる良い機会になりました。交流当日は、久しぶりの活動でバタバタしたものの、留学生と楽しく活動をできました。

今回は自分で浴衣を着ることがテーマだったので、ボランティアは留学生が着る時の補助をしました。留学生の人は帯を結ぶのが難しそうでしたが、みんな自分で浴衣を着ることができました。浴衣を着ると、みんな楽しそうに写真撮影を楽しんでいました。文化交流の楽しさに改めて気づくことが出来た、素敵な時間になりました。

2022.04.232022年度 刈谷市国際交流協会総会を開催しました

2022年度 刈谷市国際交流協会総会を開催しました。総会後の講演会の中止等、規模を縮小した形での開催となりましたが、多くの方にご出席いただきました。日頃よりご支援いただいている会員の皆様、総会にご出席くださった会員の皆様に、あらためて感謝申し上げます。

日時:4月23日(土)午後2時~
場所:社会教育センター ホール
   (刈谷市民交流センター 4階)

1.刈谷市・ミササガ市 姉妹都市提携40周年オンライン記念式典内「ミササガ市・刈谷市40年の歴史」(MFA作成)上映
2.会長挨拶
3.議事
 ①2021年度刈谷市国際交流協会事業報告について
 ②2021年度刈谷市国際交流協会収入支出決算について
  (監査報告)
 ③刈谷市国際交流協会会則の一部改正について
 ④刈谷市国際交流協会会長選任について
 ⑤刈谷市国際交流協会役員改選について
 ⑥2022年度刈谷市国際交流協会事業計画について
 ⑦2022年度刈谷市国際交流協会収入支出予算について
4.刈谷市・ミササガ市 姉妹都市提携40周年オンライン記念式典内 両市の紹介VTR上映

2022.01.22KIFAボランティア研修会「減災のためのやさしい日本語」

刈谷市国際交流協会では、毎年ボランティアのスキルアップを目的とした研修会を開催しています。昨年に引き続き今年のテーマは「やさしい日本語」。今回は減災の視点から、災害が発生したときに外国人住民にどのように情報を伝えればトラブルを避けお互いに助け合えるかを考えました。

日時:2022年1月22日(土) 10:00~11:30
場所:オンライン(ZOOM)開催
講師:髙木 祐子さん(NPO法人多文化共生サポート Adagio 代表理事)

刈谷市が位置する西三河は県内でも特に外国人住民が多い地域。また永住者ビザを持ち日本でずっと暮らしていく外国人は年々増えており、外国人市民とよいコミュニケーションを取っていくことが必要です。
日本で暮らす外国人の日本語能力についてのアンケート結果によると、ほとんどの外国人住民が簡単な日本語を聞いて理解することができます。また読むことに関してはひらがな、カタカナを読むことができる外国人は7割近く。難しい漢字になると理解できる人は4割ほどに減少します。こうした結果からもゆっくり簡単な言葉を使うやさしい日本語の必要性が分かります。

やさしい日本語が特に活用できるのは災害時。情報を外国人にもわかりやすく伝えられます。
しかし、やさしい日本語を必要とするのは外国人だけではありません。聴覚が衰えた高齢者や障がいのある人、子どもにとってもやさしい日本語は理解しやすく、情報を明確に伝えることができます。
また緊急時には、日本人の一般的な大人でも言語能力が小学4年生程度まで低下すると言われています。実際に東日本大震災を経験した髙木さんの知人は、被災時に建物の中で流れていたアナウンスの中で「外に出てください」しかわからなかったそうです。
思いやりをもって(優しい)、わかりやすい言葉を使う(易しい)やさしい日本語は、日本で暮らす誰にとっても「やさしい」言葉です。

ではどのようにやさしい日本語をつくることができるでしょうか。
まずは単語のポイント。
・音読みは訓読みに。例えば「入場」→「入る」のように言い換えると簡単になります。
・カタカナ語は避ける。元の意味と違った使い方をしている場合があるため要注意です。
・擬音語、擬態語は使わない。「雨がざーざー降っている」など小さい頃から日本語を使っている人にとっては状況を把握する助けになる擬音語、擬態語ですが、外国人にとってはとても難しい言葉です。

次は文章の作り方です。
・必要な情報だけを伝える。たくさんの情報が詰まっていると、何が大切なのか見えにくくなってしまいます。
・不足している情報の追加。例えば、場所の名前のあとに住所や電話番号を追記すると、検索しやすく優しい文になります。
・出来るだけ短文に。
・主語、述語をはっきりさせる。"誰が""何をするのか"をはっきり伝えましょう。
・分かち書きにする。文章を 文節(いつも"ね" 日本語を"ね"など、文章の中で"ね"を入れて違和感のない一区切り)で 区切って スペースを 空けると 読みやすく なります。

やさしい日本語の作り方を一通り学んだところで、実際にグループに分かれて避難所で想定される場面をどうやってやさしい日本語にできるか考えました。
場面は「ご自由にお持ちください」と書かれた張り紙と机の上に置かれたおにぎり。
これを見た外国人はどんなことに困るでしょうか?起こりうるトラブルは何でしょう?
「1人何個まで、と書いておかないと家族や友人の分も、と沢山持って行ってしまうかも」「宗教上の理由で食べられないものがある人にとっては、何が入っているかわからないと不安」などたくさんの意見が出ました。

やさしい日本語に正解はありません。ですが難しく考えずに相手の立場になって考えることからやさしい日本語、そしてよいコミュニケーションが始まります。どうやったら伝わるんだろう、と悩んだら他の人と一緒に考えてみると「そういう言い方もあるのか!」と新たな気づきを得ることができます。
終了後のアンケートでは「大切なのは相手を理解しようとする気持ち、というのは外国人だけでなく自分に関わる全ての人に言えることだと思った」などの感想をいただきました。今回の講座が、外国人住民と良いコミュニケーションについて考えるきっかけになれば嬉しいです。

2022.01.092021年度 KIFAV日本語教室ボランティア入門講座

刈谷市国際交流協会では、地域での社会貢献に興味がある人やKIFAV日本語教室にボランティアとして参加したい人を対象に、「日本語教室ボランティア入門講座」を開催しています。講師は現在教室で活動中のボランティアが務めています。
2020年初めから新型コロナウイルス感染症が拡大し、日本語教室が開催できない期間があったために、入門講座の開催も約2年半ぶりとなりました。また、当初3回連続予定の講座でしたが、感染再拡大により1月21日から愛知県がまん延防止等重点措置区域になったため、3日目はキャンセルとなりました。

2021年度 KIFAV日本語教室ボランティア入門講座

日時:①2022年1月9日(日) 13:30~15:30
   ②2022年1月16日(日)13:30~15:30
(1月23日に予定されていた教室見学は中止となりました。) 

○講座内容
1日目:
刈谷市国際交流協会及び親善ボランティアについての紹介
日本語教室活動紹介
ワークショップ(多文化共生について)
国語教育と日本語教育の違い
教材説明 など

2日目:
入門クラス指導法
教え方のデモンストレーション
スリーエス(外国人児童生徒学習支援ボランティア)活動紹介
質疑応答 など

3日目に予定されていた教室見学は、措置期間終了後に行い、新しいボランティアの皆さんは5月から教室に参加しています。

次回の入門講座は2022年9月10日、17日(土曜日)に実施いたします。詳しくはこちらをご覧ください。

2021.12.19国際交流フェスタ 2021 ~オンラインで知ろう各国の文化~

毎年恒例の国際交流フェスタ
今回のテーマは「オンラインで知ろう各国の文化」

○日  時:12月19日(日)
      13:30~15:30
○開催方法:オンライン

オンラインで国際交流フェスタを開催。刈谷市にゆかりのある7か国(スロバキア、中国、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア)
の皆さんが自国の文化や習慣を映像やクイズで紹介しました。また、ファッションショーの映像を視聴しオンラインで交流しました。

各国の映像を視聴できます。
↓↓
中国:https://youtu.be/yW_za8QOrME

韓国:https://youtu.be/BJNum8wcn_s

フィリピン:https://youtu.be/rxN5jBJNq-E

タイ:https://youtu.be/j03KFwDFEAk

ベトナム:https://youtu.be/1pGo3jlV6As

インドネシア:https://youtu.be/r7fQfUIshKk

スロバキア:https://youtu.be/J60goypITLg

国際交流オンラインフェスタ ファッションショー2021
↓↓
https://youtu.be/vYsbMImWreM

2021.12.18世界をのぞこう!グアテマラ特別編

毎回その国の出身者や滞在経験のある方をお招きして、現地での生活や文化についてのお話しを聞くイベント「世界をのぞこう!」を開催しました。

今回はグアテマラ特別編!現地で暮らす講師にお話ししてもらい、現地の子どもたちと交流しました。
日時:2021年12月18日(土) 10:00~11:30
講師:近藤咲さん(グアテマラにて教育活動中)

近藤さんはJICA隊員として2年間サンティアゴ・アティトラン市の小学校で活動をし、2018年に帰国されました。今年再度グアテマラに渡航し、現地の子どもたちへの教育活動をしています。
近藤さんには昨年も世界をのぞこう!の講師をお願いしましたが、今回は現地にいるからこそのお話し、企画をしていただきました。

今回の世界をのぞこうは二部制。第一部では近藤さんや現地グアテマラ人の子どもたちによる、活動・文化についてのお話を聞きました。

【第一部・近藤さんの活動について】
近藤さんはJICAでの活動を通して、グアテマラの長年の課題となっている勉強したくてもお金がなくて学校にいけない子どもたちの現状を目の当たりにしてきました。そして子どもたちに勉強を通して希望を持ってもらうために活動したいと、今回再度グアテマラ・サンティアゴアティトラン市に渡ることを決めたそうです。
現在、夢をもって努力している子どもたちが勉強を続けられるよう資金や勉強のサポートをする仕組みをつくるために活動しています。
その一環として近藤さんは、日本人も巻き込んで現地の子どもたちに2か月間の英語レッスンプログラムを行いました。
プログラムが始まった当初は簡単な英語も話せなかった子どもたちが、終わる頃には大きく成長したそうです。

【第一部・現地の子どもたちによるグアテマラや自分たちの紹介】
第二部の後半では、近藤さんが教育支援をしている子どもたちが自分たち自身やグアテマラについて英語で紹介してくれました。
・マリアロサさんはサンティアゴアティトラン市名物の食べ物「パティン」を紹介してくれました。葉っぱをお皿代わりに、トマトソースにいろいろな具材を入れたものをトルティーヤと一緒に食べる料理です。
・子どもたちが仕事をしていることも珍しくないグアテマラ。エリカさんとイスマエルくんが自分の仕事について話してくれました。
12歳のエリカさんの仕事は民族衣装の刺繍とビーズ製品の作成です。ビーズでできたとてもきれいなハチドリと、カラフルな鳥や花の刺繍を見せてくれました。
イスマエルくんは大工の仕事をしています。自分の仕事が好き、と言っていたのが印象的でした。
・次にマグダレナさんがグアテマラの小学校生活について紹介してくれました。グアテマラでは午前の学校と午後の学校に分かれていて、マグダレナさんは午後1時に学校に行くそうです。

・公用語のスペイン語以外に話されているマヤの言語のひとつ「ツトゥヒル語」を教えてくれたのはディエゴダビドくん。数字や動物の言い方を参加者みんなで真似して言ってみました。
・最後に近藤さんと一緒に活動しているロサさんから、グアテマラの自慢できるところ、教育の現状のお話を聞きました。カラフルな民族衣装が素敵なグアテマラ。その一方で仕事がなく貧困に苦しむ子ども、家族もたくさんいます。第一部でのこのロサさんの話や実際に現地で生活している子どもたちの姿を通して参加者からは「日本の当たり前が世界の当たり前ではないとわかった」といった感想が寄せられました。
第一部最後の質問コーナーでは、去年世界をのぞこう!に協力してくれたリセちゃんも登場。チャットで受け付けた質問に答えてくれました。

【第二部・日本からの参加者と現地の子どもたちの交流】
第二部では参加者のみなさんと現地の子どもたちがブレイクアウトルームに分かれて、少人数で交流しました。
地球の裏側にいる人とつながって話ができるのはオンラインならではの良さですね。
日本の折り紙を紹介したり、グアテマラのクリスマスについて聞いたりとそれぞれのグループが交流を楽しみました。
最初は緊張気味だった日本人の参加者の方々も、グアテマラの子どもたちが一生懸命自分たちのことについて話してくれるのにつられて緊張がほぐれ、時間が足りなくなるぐらい話が弾んでいたようです。
参加した皆さんからは「グアテマラの子たちと話せてよかった」「話してみるとあっという間だった」などの感想をいただきました。

今回の「世界をのぞこう!」は講師が海外からお話をしたり、参加者と現地の方と直接お話をしたりと初めての試みが盛りだくさん。
コロナでできなくなってしまったこともありますが、オンラインを使って新しい取り組みができるようになったことを実感したイベントでした。

前回の「世界をのぞこう!」はこちら

2021.07.11KIFAV文化交流グループ 異文化交流会(フィリピン)

コロナ禍でも自分たちにできる交流を!ということで、KIFAV文化交流グループと刈谷市のフィリピンコミュニティ・SBKのメンバーがコラボして、オンラインで異文化交流会を開催しました。
【文化交流グループ 異文化交流会(フィリピン)】
日時:2021年7月11日(日)13:00~14:00
開催方法:Zoomミーティング
内容:
・SBK バルさんのフィリピン文化紹介プレゼンテーション
・SBKメンバーによる歌やバンブーダンスの紹介
・フィリピン語であいさつをしてみよう
・フィリピン パナボシティより、イアンさんのプレゼンテーション など
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最初のバルさんプレゼンテーションでは、フィリピンのビーチや観光地の紹介、衣食住、遊びや祭礼などについての紹介がありました。
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SBKメンバーによる歌の動画には、刈谷を離れた元SBKメンバーも参加してくれました。
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フィリピン語にチャレンジ!では、4つのあいさつ表現(こんにちは/私の名前は○○です/ありがとう/さようなら)を教えてもらいました。
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また、フィリピンに帰国して地元の高校で働くイアンさんからは、現在住んでいるパナボシティの紹介、ナイトマーケットの様子や普段の食生活など、フィリピンの「今」を伝えてくれました。これはオンラインイベントならではの良さですね!
文化交流グループは今年度になってZoomを使い始めたばかりで、操作に慣れずにドキドキする場面もありましたが、みんなで協力しあって、にぎやかなオンラインイベントになりました。これからも楽しいチャレンジを続けていってくださいね! Salamat po!

 

2021.06.26世界をのぞこう!~ドミニカ共和国編~オンライン

毎回その国の出身者や滞在経験のある方をお招きして、現地での生活や文化についてのお話しを聞くイベントです。

今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、オンラインイベント(ZOOM)での開催となりました。

今回は「ドミニカ共和国編」
Googleアースで美しい海と自然を案内していただいたり、家庭料理の紹介などもしていただきました。

☆日  時:2021年6月26日(土) 
      10時30分~11時30分
☆講  師:山田 修土 さん JICA海外協力隊OB
               (食用作物、稲作隊員)

    【ドミニカ共和国のリアリティ】

エスパニオール島(カリブ海に浮かぶ2番目に大きい島)
の中にあり、首都:サント・ドミンゴ
面積:九州+高知くらいで人口は1073万人、言語はスペイン語 
主要産業は農業、観光業。

◎日本との接点
《カカオ豆の輸入》日本はドミニカ共和国から沢山のカカオ豆を輸入しています。国別では5位となっていて、最近では明治乳業がチョコレート「THE」でドミニカ共和国のカカオ豆を使ったチョコレートを販売しています。明治乳業はドミニカ共和国をはじめ各国のカカオ農家へ様々な支援をしているそうです。
《プロ野球》日本のプロ野球選手に多くのドミニカ共和国の選手が在籍しています。これはアメリカについで2番目に多く、現地には広島東洋カープの選手育成施設があるそうです。
《日本からの移住》戦後、国の方針でドミニカ共和国へ仕事と土地を求めて、1500人の日本人が移住しました。しかし不毛の地であったため多くの人は帰国又は別の土地へ移住しました。残った500人ほどの人は困難に立ち向かいながらもそのまま農業開発をつづけ、現在は孫世代が暮らし、その方たちの学校がいくつかあるそうです。

◎ドミニカ共和国での住環境と食事
建物はコンクリート建築で壁の色がカラフル、防犯のため道路
側は鉄格子、道路はガタガタ、地方は行政があまり機能してい
ないようでゴミが散乱しているところもある。木造建築で電気
も水道もないところもあるそうです。部屋の壁が途中までしか
なかったり、週に1回は停電があり多い時は週5停電していて
不便ではあるが、現地の人はあまり気にしていないようです。
主食は米、芋、バナナ類で、お米の炊き方が日本とは違って鍋
に塩と油を熱して水を入れてお米を入れて炊くそうです。
朝食は軽くコーヒー、ビスケット、エンバナーダ(ドミニカ共
和国のファストフード)などを食べ、朝から農作業などがある
時はエナジードリンクとビスケットなどを食べる事もある。
は3パターンで、①ごはん+アビチュエラ+おかず②モロ
(豆ごはん)+おかず③ロークリオ(肉の炊き込みご飯)夕飯
は主食はバナナ類や芋類とサラミ、目玉焼き、チーズ揚げ、昼
食の残りなど。朝食と夕飯は少なく昼にしっかり食べるスタイ
ルでサラダは価格が高いのであまり食べられていないそうです
。田舎に行けば行くほど余暇の概念はなく特別な事はせず、友
人と話す、スマホをいじる、テレビをみる、散歩などして過ご
しているそうです。
年に一回から二回お祭りもあり、テレビはメジャーリーグが
放映されていた。首都には何でもあり日本料理店、IKEAなど
もあり地下鉄も通っています。モールの店ではドミニカ共和
国でしか採掘されていないラリマーという世界三大パワース
トーンを販売している店もあったり、環境を意識した取り組
みがされており色々なものが量り売りされていて、シャンプ
ーなども量り売りされていて驚いたそうです。

  【稲作隊員って何するの?】(山田さんの活動)

専門知識のないまま我流で稲作をしている農民に対して栽培技
術、知識の共有を通して米の収穫量増加、品質向上を目指し、
農家さんの収入向上に協力するためボランティアで派遣されま
した。現地の農協のような場所で活動していて、各問題点、収
穫までの稲作のワンポイントをパンフレットにして作成し、座
談会を行い農家さんに伝えていました。種子選抜や感染種子の
消毒を行っていなかったので、紹介しながら自分でも種子選抜
の実験を進めていたがコロナで途中帰国。帰国後はオンランで
パンフレットの修正やニーズの調査を行ったり、ホームステイ
先の家族や配属先の同僚とのコミュニケーションを続けていた
そうです。他には技術補完の研修を受けたり、実家近くの農家
さんのお手伝いをしながら日本の農業の勉強を続けていらっし
ゃるそうです。

   【ソウルフード(アビチュエラ)のレシピ】

アビチュエラは豆の名前でもあり、ドミニカ共和国の家庭料理
で毎日のように食べられていて、家庭によって味が異なり日本
でいう味噌汁のようなものだそうです。今回は講師の山田さん
のホストファミリーのお宅で作られていたアビチュエラの紹介
をしていただきました。

《材料》小豆(水煮又は一日水に浸けたもの)、ニンニク、カ
ボチャ、玉ねぎ、しし唐、コンソメ、お好きなハーブ( ロー
リエ、オレガノ、コリアンダーなど)、トマトピューレ

1.野菜を細かく切る 2.油ニンニクを入れ加熱する3.玉ね
ぎ塩を入れて炒める4.しし唐を入れ炒める5.トマトピュー
レ(大さじ2~3)をいれ加熱する6.ハーブ調味料を入れる
7.小豆、水(水加減はお好みで)を入れて野菜が柔らかくな
るまで2時間ほど煮る。(味が薄かったらお好みで塩を振って
もおいしい)

いろんな味のアビチュエラがあり、首都などの町では自然由来
のニンジンやかぼちゃを使わず着色料込の調味料で調理してい
そうです。

    【Googleアースで疑似旅行体験】

ボカチカ 首都の一番近くにり地元の方も訪れる海。
プンタカナ ドミニカ共和国最大のリゾート地、国の東側に
あり欧米人の観光客が多く、何でもそろっていて、マリンアク
ティビティやヘリコプター、スカイダイビングなどもできる。
スケープパーク プンタカナの近くにあり自然を生かしたア
クテビティ(洞窟探索、トレッキング、馬で森林散策、ジャン
グル抜けなど)ができる。
・カジョアレーナ 砂の島と呼ばれ有名で海の家のようなもの
もあり一日ゆっくりできる。
・ピコドゥアルテ 登山が好きな方におすすめでドミニカ共和
国で一番高い山(標高3080m)行くときはツアーの申し込
みが必須。
サルトエルリモン サマナ半島にある滝(ドミニカ共和国で
一番落差が大きい)、滝までは馬に乗って山を散策しながら滝
を目指すので行くときはツアーの申し込みが必要。
トレ・スオホス(スペイン語で三つの目という意味で目は湖
を表しています)首都近くで自然体験できる場所で現在はもう
一つ湖が見つかって4っつになったそうです。日によって湖の
色なども変わって面白く公園の中にあるのでとても癒されるス
ポット。
サナコロニアル(植民地ゾーン)南北アメリカを含めて一番
古い教会、修道院、大学、病院、ストリートの最古のものが
集まっている場所で、ドミニカ共和国で唯一世界遺産に登録さ
れている地域。

オンラインでのイベントで時間が少し短くなり、今回紹介しき
れなかった話や場所もあり、参加者の皆さんも時間があれば山
田さんのお話しをもっと聞いていたい様子でした。

★前回の様子はこちら