刈谷初期日本語教室「はなそう にほんご」オンラインクラス(2021年度第2期)

刈谷市内に住む、日本語がほとんどわからない外国人住民を対象にした対話型の日本語教室「はなそう にほんご」をオンラインで開催しました。

◆日時:12月5日~2月6日の毎週日曜日
    (年末年始を除く全8回)
     13:30~15:00
    (毎回クラス終了後にパートナーふりかえりあり)

◆方法:ZOOMによるオンラインクラス
   (1回目のみ国際プラザで開催)

◆教室参加者:教室コーディネーター 3人
       (毎回1人が進行役)
       日本語パートナー  10人
       学習者        8人
(学習者の出身国:フィリピン4、中国2、ベトナム1、パキスタン1)

◆各回のテーマ
 第1回:オリエンテーションと自己紹介
 第2回:家族
 第3回:住んでいるところ
 第4回:食べ物
 第5回:休みの日
 第6回:買い物
 第7回:宝物・お気に入りのもの
 第8回:スピーチとふりかえり

 この「はなそう にほんご」は、日本語がほとんどわからない初期レベルの人が、日常生活の簡単な表現を理解して話すことができるようになること、あいさつや自己紹介ができるようになって地域の人と関係がつくれるようになることを目標にしています。この目標のためには対面での開催が望ましいのですが、コロナ禍の折、参加者の安全を最優先に考えオンラインで実施しました。

 初回は参加者全員の顔合わせを兼ねて、国際プラザでオリエンテーションと簡単な自己紹介を行いました。
 日本語パートナーと学習者がペアになって自己紹介をしましたが、今期の学習者の中には初めて日本語を学ぶ人がいて、なかなか思うように話が通じない様子も見られました。日本語パートナーの皆さんは、言い方を変えてみて相手の伝わる日本語を探したり、(自分のことを伝えるために用意した)絵や写真を使ったり、地図を使って自分の生まれたところを示したりして、学習者の理解が進むように工夫しました。また、学習者も同じように絵や写真などを使って、自分のことを相手に伝えました。途中ペアチェンジをして違う相手と何度も同じテーマで話すことで、学習者は自分がわかる日本語、自分が使いたい日本語を見つけていきます。また、日本語パートナーも、学習者の日本語レベルに沿った話し方を見つけていきます。

 お互いのことが少し理解できたところで、2回目からはオンラインクラスになりました。

毎回のオンラインクラスは、以下の流れで行いました。
①前回のクラスで話したことの復習
②今回のテーマと目標の確認
③話す準備。教室コーディネーターが話し方のモデルを提示する。
④パートナーと学習者のペアになって話す。(ブレイクアウトルーム)
⑤何度かペアチェンジをしてたくさん話す。(ブレイクアウトルーム)
⑥できるようになったことを確認する。
⑦学習者が覚えたい言葉を、パートナーがサポートして書いてみる。
 (ブレイクアウトルーム)
⑧今日の感想を共有する(チャット機能を使って)
⑨来週のテーマの確認

第1期(8月~10月)から継続して参加していてオンラインクラスに慣れたパートナーが多かったこと、また、学習者もZOOM操作に慣れている人が多かったことから、クラスは毎回スムーズに進行しました。
(実際の教室が始まる前にはオンライン練習日を設け、コーディネーターがオンラインクラスの流れやZOOM操作を説明しました。)
最終日には、それまで話したテーマの中からひとつ選んでスピーチをしました。学習者の多くが毎回休まずに出席し、コースの始めにはほとんど話せなかった学習者も、堂々と自分のことを話すことができました。

教室に参加した日本語パートナーからは
・自分自身の生の話ができた。 個人個人のペースで話せた。 日本語パートナーも対話を通じて自らの学びがあった。
・相手のレベルや興味にあわせて、パートナー側が調整できる点がよかった。
・テーマが宝物のところで、学習者が大好きな人のいる祖国を離れて日本で一生懸命に働いて生活しているということを知りました。近くで困っている外国の人がいたらすぐに助けてあげたいと思います。
・どの学習者の人達にも"真剣身"を感じることができた。
・(学習者は)とても上達されて、すごいと思いました。

学習者からは(母語でアンケート実施。回答を翻訳)
・自然な日本語の話し方を知ることができたので、私にとってこの方法で日本語の会話を学ぶのは良かったです。また、聞いて理解する練習にもなりました。
・日本語で話すのを恐れなくなりました。
・孫を幼稚園に迎えに行くので、日本のルールと日本語を学び、日本人とコミュニケーションをとるために日本語を勉強しました。よくわからなかった言葉をたくさん学んだのでうれしいです。
・いろいろテーマを話して、ときどきとても難しく感じて、聞いてわからなくて、どのように言うことを知らないで、しかしとてもおもしろいです。ありがとうございます。

などの感想を聞くことができました。

今年度第1期のオンラインクラスの様子はこちら