【2021.06.26】世界をのぞこう!~ドミニカ共和国編~オンライン

毎回その国の出身者や滞在経験のある方をお招きして、現地での生活や文化についてのお話しを聞くイベントです。

今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、オンラインイベント(ZOOM)での開催となりました。

今回は「ドミニカ共和国編」
Googleアースで美しい海と自然を案内していただいたり、家庭料理の紹介などもしていただきました。

☆日  時:2021年6月26日(土) 
      10時30分~11時30分
☆講  師:山田 修土 さん JICA海外協力隊OB
               (食用作物、稲作隊員)

    【ドミニカ共和国のリアリティ】

エスパニオール島(カリブ海に浮かぶ2番目に大きい島)
の中にあり、首都:サント・ドミンゴ
面積:九州+高知くらいで人口は1073万人、言語はスペイン語 
主要産業は農業、観光業。

◎日本との接点
《カカオ豆の輸入》日本はドミニカ共和国から沢山のカカオ豆を輸入しています。国別では5位となっていて、最近では明治乳業がチョコレート「THE」でドミニカ共和国のカカオ豆を使ったチョコレートを販売しています。明治乳業はドミニカ共和国をはじめ各国のカカオ農家へ様々な支援をしているそうです。
《プロ野球》日本のプロ野球選手に多くのドミニカ共和国の選手が在籍しています。これはアメリカについで2番目に多く、現地には広島東洋カープの選手育成施設があるそうです。
《日本からの移住》戦後、国の方針でドミニカ共和国へ仕事と土地を求めて、1500人の日本人が移住しました。しかし不毛の地であったため多くの人は帰国又は別の土地へ移住しました。残った500人ほどの人は困難に立ち向かいながらもそのまま農業開発をつづけ、現在は孫世代が暮らし、その方たちの学校がいくつかあるそうです。

◎ドミニカ共和国での住環境と食事
建物はコンクリート建築で壁の色がカラフル、防犯のため道路
側は鉄格子、道路はガタガタ、地方は行政があまり機能してい
ないようでゴミが散乱しているところもある。木造建築で電気
も水道もないところもあるそうです。部屋の壁が途中までしか
なかったり、週に1回は停電があり多い時は週5停電していて
不便ではあるが、現地の人はあまり気にしていないようです。
主食は米、芋、バナナ類で、お米の炊き方が日本とは違って鍋
に塩と油を熱して水を入れてお米を入れて炊くそうです。
朝食は軽くコーヒー、ビスケット、エンバナーダ(ドミニカ共
和国のファストフード)などを食べ、朝から農作業などがある
時はエナジードリンクとビスケットなどを食べる事もある。
は3パターンで、①ごはん+アビチュエラ+おかず②モロ
(豆ごはん)+おかず③ロークリオ(肉の炊き込みご飯)夕飯
は主食はバナナ類や芋類とサラミ、目玉焼き、チーズ揚げ、昼
食の残りなど。朝食と夕飯は少なく昼にしっかり食べるスタイ
ルでサラダは価格が高いのであまり食べられていないそうです
。田舎に行けば行くほど余暇の概念はなく特別な事はせず、友
人と話す、スマホをいじる、テレビをみる、散歩などして過ご
しているそうです。
年に一回から二回お祭りもあり、テレビはメジャーリーグが
放映されていた。首都には何でもあり日本料理店、IKEAなど
もあり地下鉄も通っています。モールの店ではドミニカ共和
国でしか採掘されていないラリマーという世界三大パワース
トーンを販売している店もあったり、環境を意識した取り組
みがされており色々なものが量り売りされていて、シャンプ
ーなども量り売りされていて驚いたそうです。

  【稲作隊員って何するの?】(山田さんの活動)

専門知識のないまま我流で稲作をしている農民に対して栽培技
術、知識の共有を通して米の収穫量増加、品質向上を目指し、
農家さんの収入向上に協力するためボランティアで派遣されま
した。現地の農協のような場所で活動していて、各問題点、収
穫までの稲作のワンポイントをパンフレットにして作成し、座
談会を行い農家さんに伝えていました。種子選抜や感染種子の
消毒を行っていなかったので、紹介しながら自分でも種子選抜
の実験を進めていたがコロナで途中帰国。帰国後はオンランで
パンフレットの修正やニーズの調査を行ったり、ホームステイ
先の家族や配属先の同僚とのコミュニケーションを続けていた
そうです。他には技術補完の研修を受けたり、実家近くの農家
さんのお手伝いをしながら日本の農業の勉強を続けていらっし
ゃるそうです。

   【ソウルフード(アビチュエラ)のレシピ】

アビチュエラは豆の名前でもあり、ドミニカ共和国の家庭料理
で毎日のように食べられていて、家庭によって味が異なり日本
でいう味噌汁のようなものだそうです。今回は講師の山田さん
のホストファミリーのお宅で作られていたアビチュエラの紹介
をしていただきました。

《材料》小豆(水煮又は一日水に浸けたもの)、ニンニク、カ
ボチャ、玉ねぎ、しし唐、コンソメ、お好きなハーブ( ロー
リエ、オレガノ、コリアンダーなど)、トマトピューレ

1.野菜を細かく切る 2.油ニンニクを入れ加熱する3.玉ね
ぎ塩を入れて炒める4.しし唐を入れ炒める5.トマトピュー
レ(大さじ2~3)をいれ加熱する6.ハーブ調味料を入れる
7.小豆、水(水加減はお好みで)を入れて野菜が柔らかくな
るまで2時間ほど煮る。(味が薄かったらお好みで塩を振って
もおいしい)

いろんな味のアビチュエラがあり、首都などの町では自然由来
のニンジンやかぼちゃを使わず着色料込の調味料で調理してい
そうです。

    【Googleアースで疑似旅行体験】

ボカチカ 首都の一番近くにり地元の方も訪れる海。
プンタカナ ドミニカ共和国最大のリゾート地、国の東側に
あり欧米人の観光客が多く、何でもそろっていて、マリンアク
ティビティやヘリコプター、スカイダイビングなどもできる。
スケープパーク プンタカナの近くにあり自然を生かしたア
クテビティ(洞窟探索、トレッキング、馬で森林散策、ジャン
グル抜けなど)ができる。
・カジョアレーナ 砂の島と呼ばれ有名で海の家のようなもの
もあり一日ゆっくりできる。
・ピコドゥアルテ 登山が好きな方におすすめでドミニカ共和
国で一番高い山(標高3080m)行くときはツアーの申し込
みが必須。
サルトエルリモン サマナ半島にある滝(ドミニカ共和国で
一番落差が大きい)、滝までは馬に乗って山を散策しながら滝
を目指すので行くときはツアーの申し込みが必要。
トレ・スオホス(スペイン語で三つの目という意味で目は湖
を表しています)首都近くで自然体験できる場所で現在はもう
一つ湖が見つかって4っつになったそうです。日によって湖の
色なども変わって面白く公園の中にあるのでとても癒されるス
ポット。
サナコロニアル(植民地ゾーン)南北アメリカを含めて一番
古い教会、修道院、大学、病院、ストリートの最古のものが
集まっている場所で、ドミニカ共和国で唯一世界遺産に登録さ
れている地域。

オンラインでのイベントで時間が少し短くなり、今回紹介しき
れなかった話や場所もあり、参加者の皆さんも時間があれば山
田さんのお話しをもっと聞いていたい様子でした。

★前回の様子はこちら