【2019.01.27】KIFAボランティア研修会  「やさしい日本語」のすすめ

刈谷市国際交流協会では、毎年、ボランティアのスキルアップのために研修会を開催しています。今年度は、地域に住む外国人が増えるにつれて注目される「やさしい日本語」を取り上げました。当日は、協会ボランティアだけではなく、一般の方からも多くの参加がありました。

日 時:2019年1月27日(日)13:30~15:30
場 所:刈谷市国際プラザ
講 師:犬飼 康弘さん
   (公財)ひろしま国際センター日本語常勤講師

「やさしい日本語」が生まれたきっかけは、1995年の阪神・淡路大震災でした。その時、被災した外国人は日本語がわからないために適切な情報を得られず、大変困難な状況に置かれました。講座の冒頭では、昨年の7月、広島で起きた西日本豪雨災害で、言葉の壁による外国人避難の難しさの実例が紹介されました。

 外国人に確実に情報を伝えるためには、彼らの母語で伝えることが一番ですが、すべての言語に対応できるわけではありません。日本語に不慣れな外国人でもわかりやすいように、単語や表現のしかたを工夫した言葉、それが「やさしい日本語」です。

「やさしい日本語」が必要とされている背景として、日本に住む外国人の多くが、日常的に仕事や家庭の中で日本語を使い、また、長く日本に住み続けたいと考えている人が多いということが紹介されました。そのような中で、日本語を「やさしく」話すというのは、ことばの壁を無くし、誰もが幸せに安心して暮らせることへの近道なのです。

演習では、刈谷市で実際に出された情報を使って、「やさしい日本語」への言い換え練習をしました。グループ内で意見を出し合い、メンバーのみんなで考えました。

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H30やさしい日本語 (4).JPG H30やさしい日本語 (5).jpg
(クリックで大きい写真になります)

元はひとつの情報ですが、グループによって違う表現になりました。

「やさしい日本語」に言い換える、主なポイントは...
 ・言葉をやさしく言い換える/重要な言葉は残す
 ・一文の情報を少なくする
 ・必要な情報は補う(フリガナをつける、例を出す など)
 ・不要な情報は省く
 ・あいまいな表現を避ける
 ・「分かち書き」にする(例:今、刈谷市では、水を 使うことが できません。) など 

講師の犬飼さんからは、問題の解決を最優先に考え、柔軟性をもって、相手に「どう伝えるか」を考えることが重要です、というアドバイスがありました。そして同時に、相手のことを考えながら「聞く」技術も大切だということを強調されました。お互いに理解しようとしながら対話を続けていくことで、制度や文化の違いによる「こころの壁」を乗り越えられるのではないでしょうか。
 そのためにも、ぜひ「やさしい日本語」をコミュニケーションツールとして使っていきましょう。それによって、多様な人たちがつながり、暮らしやすい刈谷市になっていくといいですね! 

〈講師プロフィール〉
犬飼 康弘(いぬかい やすひろ)さん
公益財団法人ひろしま国際センター(日本語常勤講師)

広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了。在学中から地域日本語教室に参加するなど、地域との関わりを持つ。1997年より(公財)ひろしま国際センターにて日本語教育に従事。対象者は、留学生、技術研修員など様々。地域においても、広島県内を中心に、日本語ボランティア講座等を担当。よりよい地域づくりを模索中。著書に「アカデミックスキルを身につける 聴解・発表ワークブック」(スリーエーネットワーク刊)がある他、地域日本語教室で活用できそうな教材作成を試みている。2015年度より、一般財団法人自治体国際化協会 地域国際化推進アドバイザー、2016年度より、地域日本語教育スタートアッププログラムアドバイザー。